目がかすむ・目がぼやける

目がかすむ・目が
ぼやけるとは

目を酷使することで、目がかすんだり視界がぼやけて見えたりすることもあります。しかし中には、目の疾患のサインとして起こっているケースもあります。以下のような症状でお悩みの方は、悪化して日常生活に大きな悪影響を及ぼす前に、当院へご相談ください。


こんな症状は
ありませんか?

  • 視力が落ちて目がかすむ
  • スマートフォンやパソコンのモニター画面がにじんだようにぼける
  • ピントがうまく合わないことがある
  • 視界がぼやけている
  • 日光や夜間の照明が今までよりまぶしく感じる

目がかすむ・目が
ぼやける原因

ドライアイ

ドライアイ(乾燥性角結膜炎)とは、目の疲れや乾き、痛み、充血、涙目、違和感などの症状が起こり、涙の量が減ったり成分が変質したりする疾患です。涙は目の表面を覆うことで、カメラのレンズのように目の表面をなめらかにする働きをしています。しかし、ドライアイによって涙の供給が不安定になると、目の表面がなめらかでなくなり、物がきちんと映らなくなります。その結果、視界がかすんで見えにくくなります。

ドライアイ

老眼・スマホ老眼

目にはカメラのピント調整機能のように働く、「水晶体」という組織があります。老眼とは、年とともに水晶体が硬くなることで、ピント調整機能がスムーズにできなくなる症状です。老眼になるピントを合わせる範囲が減るため、視界がぼやけて見えるようになります。
また、スマートフォンなどの画面を長く見続けると、毛様体筋という目の筋肉が凝り固まり、ピントが合いにくくなります。この状態を「スマホ老眼」と言います。 20~30代の若い方がスマホ老眼になるケースは、決して少なくありません。スマホ老眼になると、スマートフォンの画面を長時間見た後に、視界がかすんで見える状態になります。

スマートフォンやパソコンなどの長時間の利用

パソコンやスマートフォンなどを使うVDT(Visual Display Terminals)作業を普段からよくされている場合は、長時間の利用により目の疲れから視界がかすむ事があります。
目を酷使すると、目の筋肉が凝り固まり、常に緊張することでピントがうまく調整できなくなります。そして、作業に集中するとまばたきが減り、ドライアイにもなりやすくなります。これらの理由によって涙の機能が上手く働かなくなり、視界がぼやけて見えます。

角膜の傷

角膜とは、目の表面を包む透明な薄い膜です。角膜に傷ができると、目の中で光の通り方が変わってしまい、映像がうまく映し出せなくなります。
また、角膜は0.5mmほどの薄さで、何層にも積み重なっている構造をしています。そのうち、一番外側にある層を角膜上皮と言います。角膜上皮は涙で保護されていますが、刺激や摩擦などによって傷が付きやすい部位でもあります。
角膜上皮に傷ができると、細胞が増えて傷を治そうとします。この細胞の回復には1〜4週間ぐらいかかります。
しかし、目を酷使して角膜への損傷が増えていくと、角膜上皮を再生させるスピードが、損傷の進むスピードに追い付かなくなります。特に、パソコンやスマートフォンを長時間使用する方、コンタクトレンズをする方、ドライアイの方は注意しなくてはいけません。

白内障

目の中にある水晶体は、レンズのように光を通して映像を作る役割を担っています。水晶体は透明な色をしていますが、年とともに白く濁っていきます。これが白内障です。白内障は視力低下や視界のぼやけ、目のかすみ、眩しさを強く感じるなどの症状を起こす疾患です。暗い場所にいると、さらに物が見えにくくなることもあります。

白内障

急性緑内障発作

視神経は、網膜から受け取った光や色の情報を、脳へ教える役割を担っています。緑内障とは、視神経が障害されることで、視野が欠けてしまう疾患です。自覚できないほどゆっくり進行する疾患ですが、中には眼圧が一気に上がることもあります。これを急性緑内障発作と言います。
急性緑内障発作を起こすと、目がかすんだり、頭がひどく痛んだり、目が赤くなったり、吐き気・嘔吐を起こしたりします。急性緑内障発作は迅速な処置が必要となりますので、いつもと目の調子がおかしいと感じたら早めの受診を行ってください。

糖尿病網膜症

血糖値が高くなり続ける糖尿病にかかると、全身のあらゆる血管に負担がかかりやすくなります。目の網膜には毛細血管がたくさん集まっており、高血糖状態の影響を受けやすい部位でもあります。
糖尿病網膜症になると、知らないうちに網膜の血管が詰まったり破れたり、出血したりすることで視力が下がってしまいます。そこからさらに進行すると、網膜剥離や失明を起こす可能性が高くなります。
糖尿病の診断がついた方は、目がかすむといった自覚症状が現れる前に、眼科で定期検査を受けるようにしましょう。もちろん、血糖コントロールも並行して続けていきましょう。

糖尿病網膜症


受診の目安

受診の目安「視界のかすみが治らない」「休息や睡眠を十分にとっても良くならない」「だんだん症状がひどくなった」「視界のぼやけ・目のかすみ以外の症状もある」などの場合は、放っておかずに早めに受診してください。


目がかすむ・目が
ぼやけるときに
注意すべき生活習慣

スマホ・パソコンの使用は適度にする

パソコンやスマートフォンを長く使うと、かすみ目などの症状が起こりやすくなります。仕事などで長時間使用する機会が多い場合は、1時間ごとに1~2分の休憩を取り、連続で使用する時間を1時間以上にならないように心がけましょう。
また、画面上の文字が小さいと目がかすんで見えたり疲れやすくなったりします。画面に表示する文字の大きさは3mm以上が望ましいです。普段使っているパソコンの設定ページから、文字サイズを調整してみましょう。

涙の蒸発に注意する

涙が蒸発して目が乾燥すると、物が見えにくくなったり目に傷ができたりするなど、目への負担が大きくなります。パソコンやスマートフォンを長時間使ったり、エアコンによる空気にさらされたりすることの多い現代社会は、目が乾きやすい環境であると言えます。しかし、日ごろから工夫しておくと、目の乾燥を軽減することもできます。
例えば、まばたきを意識的にすることから始めてみるのはいかがでしょうか。まばたきをすると涙で目が濡れて、快適になります。また。涙を補う目薬を使うのも良いでしょう。

自分に合うコンタクトレンズを選択する

コンタクトレンズはご自身の目に合ったものを選んで、定期的に眼科で検査してください。眼科では、涙やレンズの動き、目の状態などをチェックして、レンズが目に合っているかどうかを確認することが可能です。目の健康のためにも、検診は大切です。新しいレンズを購入する時などに、検診を受けるようにしてください。

目薬は角膜修復成分が配合されているか確認する

角膜上皮の細胞は、定期的に古いものから新しいものへと入れ替わっていきます。これを角膜ターンオーバーと言います。
角膜ターンオーバーは約5〜7日を1周とし、その間に新しい細胞へと入れ替えていきます。しかし、涙の状態が悪くなると角膜ターンオーバーもスムーズに進まなくなり、角膜についた傷も治りにくくなります。
角膜の傷を早く治すには、角膜修復成分の入った目薬が有効です。目薬を使うことで、角膜ターンオーバーが正常に戻りやすくなります。