眼鏡・コンタクトレンズ

眼鏡処方を希望される方へ

小児眼科について眼鏡の処方箋を希望される方の中には、急激な視力低下をきっかけに受診されている方も多いのではないでしょうか。その場合はまず検査を受け、視力低下を招く眼科疾患が隠れていないかを調べる必要があります。 特に疾患が見られず、近視や遠視、乱視などの屈折異常がある場合は、眼鏡に合うレンズの度数を決めるための視力検査を受けていただきます。 その後には処方箋を受け取っていただき、眼鏡店で眼鏡を選んでいただきます。 今使われている眼鏡が合わなくなったと感じた際は、早めに新しい眼鏡を作ることをお勧めします。度数の合わない眼鏡は、頭痛や肩こりの症状がでる場合もあり、ピントを合わせるための負担も大きくなるため、眼精疲労の原因にもなります。 新しい眼鏡を作られる時は、今使用中の眼鏡も忘れずにご持参ください。


コンタクトレンズ処方を希望される方へ

コンタクトレンズを作りたい場合も、視力低下を招く疾患が隠れていないか検査で確かめる必要があります。それらの疾患がないことが分かりましたら、レンズの度数を決めるために、視力検査を受けていただきます。その後、当院でコンタクトレンズを購入していただけます。 コンタクトレンズは、スポーツを頻繁にされる方や眼鏡の装着が苦手な方にお勧めできますが、角膜(黒目)に直接触れる道具ですので、使用には注意が必要です。 角膜に傷がつけたり角膜が酸素不足に陥ったりすると、眼科疾患を引き起こすこともあります。それを防ぐために当院では、使い方やお手入れの仕方などについてもご案内させて頂いておりますので、ご不明な点がありましたらスタッフにお尋ねください。また、 定期的な検査の案内も積極的に行っています。 なお、小学生や目の乾燥・炎症がある方は、コンタクトレンズを使用できない可能性があります。 その場合は眼鏡の使用を勧めています。

当院ではコンタクトレンズ処方箋のみの発行は行っておりません。

当院で取り扱いのあるコンタクトレンズ

当院で取り扱いのあるコンタクトレンズは下記資料よりご確認ください。

取り扱いコンタクトレンズ

ソフトコンタクトレンズとハードコンタクトレンズ

コンタクトレンズの種類はハードタイプとソフトタイプに分かれており、どちらかを選ぶ必要があります。それぞれの特徴につきましては、下記の通りです。

ハードコンタクトレンズ

硬いプラスチックでできたレンズです。角膜の一部分だけを覆う程度のサイズをしています。高い度数のレンズも販売されており、耐久性もソフトコンタクトレンズより高いことが特徴です。ただし、目に合わせるのに時間がかかったり、レンズがずれたり落ちたりしやすいというデメリットもあります。 長い間使用し続けるレンズですので、毎日洗ってお手入れする必要もあります。

ソフトコンタクトレンズ

水分を含ませると柔らかくなるレンズです。 角膜の表面を全体的に覆うほどのサイズをしているため、 目になじみやすく、装用中でもずれにくいのが特徴です。 また、ワンデータイプや短期交換できるタイプ、長期間使い続けられるタイプなど、多くの種類のレンズが販売されています。 しかし、ハードタイプと比べて丈夫さや矯正力は劣っており、不正乱視を矯正することはできません。さらに、装用中の目のトラブルに気づきにくいというデメリットもあります。

コンタクトレンズトラブル

角膜は涙から酸素をもらっていますが、コンタクトレンズに覆われると酸素が足りなくなります。角膜が酸素不足に陥ると、感染症になりやすくなります。 また、アレルギーやレンズの洗浄不足による傷やドライアイなど、コンタクトレンズによるトラブルはたくさんあります。 特に市販のカラーコンタクトレンズは、酸素を通しにくかったり色素が目に当たったりするリスクがあります。 コンタクトレンズは、眼科で検査を受けてから購入することを心がけましょう。

コンタクトレンズトラブルによる病気

角膜上皮障害

コンタクトレンズを長くつけすぎると角膜の負担が大きくなり、レンズのわずかな汚れでも角膜上皮が傷ついたり剥がれたりします。それにより、目の痛みやゴロゴロしたりする症状がみられます。
この場合は、角膜を守る効果や抗菌効果のある点眼薬を使用する場合があります。また、症状によっては眼軟膏や眼帯を使うこともあります。目の痛みや違和感がみられる時はコンタクトレンズの装用をすぐに中止し、当院までご相談ください。

細菌性角膜炎

角膜の傷の中に、細菌や真菌(カビ)などが入って炎症を起こす状態です。抗菌・抗真菌の成分が入った点眼薬を使用し治療を行いますが、重症度によっては飲み薬や点滴を使うこともあります。

角膜新生血管

角膜の酸素が足りなくなると、角膜の周りに新生血管ができてしまいます。新生血管は酸素を運ぶために、中心に向かって伸びようと働きます。
症状が軽い場合は、酸素を通しやすいコンタクトレンズに変更したり、装用時間を短くしたりします。ただし症状が重い場合は、新生血管が残り、重い視力障害を起こすリスクもあります。

アカントアメーバ角膜炎

アカントアメーバとは、土壌や池、河川、噴水などのような、水のある環境に棲んでいる原虫です。都市部でも感染するリスクはゼロとは言えません。
アカントアメーバが付着したコンタクトレンズを使うと、角膜上皮の傷にアカントアメーバが侵入し、強い目の痛みや見えにくさなどの症状が起こります。
完治は難しく、視力低下が起こるケースもあります。

角膜内皮障害

コンタクトレンズを長く着けすぎると酸素不足に陥りやすくなった結果、角膜の内皮細胞が障害されてしまう疾患です。失われた角膜の内皮細胞は元に戻らないので、細胞の数が減ることで濁った角膜を回復させることもできません。

巨大乳頭結膜炎

目に侵入した異物(コンタクトレンズなど)に免疫が過剰に反応した結果、目の充血やかゆみの症状がみられる疾患です。発症すると、目の裏側にブツブツができます。
「コンタクトレンズが合わない」と感じたことをきっかけに発見されるケースもよくあります。この場合は、コンタクトの装着時間を減らしたりアレルギー点眼薬を差したり、ワンデータイプのコンタクトレンズを使用し様子を見る場合があります。