日帰り白内障手術

白内障

白内障について白内障とは、目の中の水晶体が白く濁ってしまう疾患です。発症すると視界がかすんで見えたり、明るい場所で物が見えづらくなる症状などがみられます。
加齢によって発症する白内障は徐々に進行することが多いため、ご自身で見つけるのは難しく、進行してから気付くケースも少なくありません。日差しや蛍光灯などの明るい光が眩しく感じたりする場合は、早めに当院へご相談ください。


白内障の手術療法

症状が進行して日常生活に支障が出るようになりましたら、人工の眼内レンズを入れる手術が必要になります。手術は局所麻酔下で行い、濁った水晶体を超音波で砕いて吸引する「超音波白内障乳化吸引術」が実施されます。水晶体を包んでいる嚢の後方部分は残しておき、そこに眼内レンズを挿入します。また、「水晶体乳化吸引術」と呼ばれる、前嚢の一部と後嚢を残す方法でも、水晶体を核まで、超音波乳化吸引装置の超音波振動によって、砕いていきます。砕いた水晶体は、同じ装置へ吸い込まれます。
手術時間は10分程度です。院内で安静に過ごしていただいた後に、医師から問題ないと判断されましたら、術後ご帰宅となります。
なお両目とも手術が必要な場合は、日にちを空けてからもう片方の目の手術を行います。 当院の白内障手術は日帰りで行っています。ご不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。


手術への不安や緊張を和らげる白内障手術

手術では、不安や緊張を感じる方も多いかと思います。そこで当院では、鎮静・鎮痛効果を期待できる笑気麻酔という麻酔機器を導入し、不安と痛みの軽減を図りながら手術を実施しています。手術に対し不安や緊張が強い方は、スタッフにご相談ください。

笑気麻酔とは

笑気麻酔(または笑気吸入鎮静法)とは、酸化窒素と医療用酸素を混ぜた気体を鼻から吸引することで、鎮静・鎮痛効果が期待できる吸入麻酔です。
歯科医院では特に、小さな子どもが治療を受ける時などに使われることが多く、安全に受けられる麻酔と言われています。

笑気麻酔をお勧めしたい方

どのような方におススメなのか?
  • 白内障手術に対して、強い不安がある
  • 手術時の痛みが心配な方
  • 高血圧や狭心症、甲状腺疾患、糖尿病などの持病がある方

笑気麻酔における白内障手術の流れ

手術室で目の消毒を行った後、鎮痛・鎮静効果が期待できる笑気吸入装置を鼻につけて、笑気麻酔の準備をします。鼻からゆっくりと吸うことにより、痛みと不安の軽減を図りながら手術を行います。全身麻酔の場合、ぐっすり眠るタイプの麻酔となりますが、笑気麻酔の場合は鎮痛・鎮静を行うことが目的ですので、眠ったりすることはありません。5分程経つと、ほろ酔いのような感じになり、その状態で手術を始めます。
手術が終わりましたら15分ほどリカバリー室でお休みいただき、その後体調に問題なければご帰宅となります。
当院では、笑気麻酔を使って手術を受けていただけるよう対応しています。手術時の痛みや不安がある方は、ご相談ください。

笑気麻酔についてのよくあるご質問

安全性に問題はないでしょうか?

笑気麻酔は歯科治療などで、小さな子どもにも使われるほど安全な麻酔です。効果は麻酔を開始してから早い段階で効果を期待でき、麻酔を切ってからもすぐに体から抜けていくため、臓器への悪影響もありません。

手術を受ける際、必ず笑気麻酔を使用しなければいけないのでしょうか?

手術は点眼による局所麻酔を使用します。個人差はありますが、多くの方は痛みをほとんど感じにくく手術を受けて頂いております。しかし、手術に関してご不安などがありましたら、笑気麻酔を一緒に併用していただくことをお勧めしています。。

費用はいくらになりますか?

費用のご負担はありません。

笑気麻酔を使用すると、どのような状態になりますか?

笑気麻酔は鎮静・鎮痛効果が期待できる麻酔です。吸ってから早い段階で少し酔ったような気分になるという方が多くいらっしゃいます。しかし、副鼻腔炎や肺の疾患の治療中の方など、笑気麻酔を使用するにあたり適応外となる場合もありますので、ご不明な点がありましたらスタッフにお尋ねください。


白内障+緑内障同時手術について

白内障と緑内障はそれぞれ違う疾患ですが、状態によっては、白内障手術と一緒に緑内障の手術を受けることもできます。
白内障手術は、硬くなった水晶体を摘出して、人工の眼内レンズを入れる手術です。視力改善を目的とするだけでなく、眼内にある房水の流れも改善されるので、眼圧下降にも期待できます。そのため、緑内障の改善にも有効です。
白内障手術と同じ術創から緑内障手術も行うことができるため、傷も最小限で済みます。また眼圧が下がると、点眼薬の量を減らすことが期待できます。


眼内レンズについて

眼内レンズ(人口水晶体)は、単焦点レンズと三焦点レンズの2種類があります。単焦点レンズは、近距離または遠距離のどちらかにしかピントが合わないため、手術を受けた後でも眼鏡が必要となる場合がほとんどです。ただし、保険適用で受けられるというメリットもあります。
一方、三焦点レンズは、近距離と中距離、遠距離にピントが合うため、見える範囲が広がることで生活が大変便利になり、眼鏡をかける機会が減ります。しかし、自由診療(全額自己負担または先進医療特約)の対象となるため、費用が高くなるデメリットもあります。また、見え方に慣れるまでにある程度の時間を要します。さらに、遠方でも近方でもない距離でピントが合いにくいといった症状が出る場合があります。そのため、手術後に眼鏡の使用が必要になる場合があるという問題もあります。
白内障手術の際には、眼内レンズのメリット・デメリットもあるため、後悔しないように特徴を知っておくことも大切です。また、ライフスタイルに合わせてご自身に合ったレンズを選んでいただきたいと思います。当院では、単焦点レンズ、三焦点眼内レンズともにご用意しています。詳しくはお問い合わせください。


白内障手術後に
みられる症状

飛蚊症(硝子体混濁)

視界に黒い点や線が浮かぶように見える症状です。白内障手術が原因で起こることはほとんどありません。しかし、元から飛蚊症だった場合、白内障手術によって視力が良くなったことで、飛蚊症が目立つというケースもあります。他の疾患のサインとして起こることもあるので、心配な方はご相談ください。

飛蚊症

後発白内障

白内障手術後に水晶体嚢(水晶体を包む組織)が濁り、見えづらくなる症状がみられます。白内障手術から数か月~数年後に起こることが多く、決して珍しいトラブルではありません。レーザーで視力を回復することは可能で、 当院でも後発白内障のレーザー治療に対応しています。

後発白内障のレーザー治療

まずは点眼麻酔を行い、レーザー用のコンタクトレンズを着けてからレーザーを当て、後嚢部分を取り除きます。治療は約2~3分(片目につき)で終わり、痛みはほとんど伴いません。
レーザーでも思うような効果が期待できなかった場合、硝子体手術を行うことがありますが、このケースは極めて稀です。

後発白内障のレーザー治療

眼内レンズの偏位・脱臼

何らかの理由で、眼内レンズの位置がずれることがあります。また、水晶体嚢の中に眼内レンズが固定できない場合は、眼内レンズを眼内に直接固定する必要があります。 眼内レンズの脱臼が起こると、急激な視力低下や痛みを伴うことがあります。


白内障のよくある質問

白内障は手術しないと治らないのでしょうか?

点眼薬はあくまで白内障の進行を遅らせる治療法であり、目の中の濁った水晶体を取り除くことはできません。水晶体の濁りを解消させるには、水晶体の代わりに透明な眼内レンズに入れ替える手術治療が必要です。

白内障手術はいつ受ければいいのでしょうか?

視力が良くても見えにくさを感じる状態でしたら、手術適応となる場合があります。また、見えづらいなどの自覚症状がない場合でも、定期的な診察を行うことが大切です。ただし白内障が進むと、手術が難しくなり、手術時間が長くなる場合もあります。

白内障の手術を受けた後でも、眼鏡は必要でしょうか?

ピントを合わせにくい距離から物を見る際は、眼鏡をかける必要になります。近方にピントを合わせた方は遠方用の眼鏡を、遠方にピントを合わせた方は近方用の眼鏡を掛ける必要があります。

眼内レンズを交換する必要はありますか?

昔のレンズは濁るトラブルがありましたが、現在のレンズは濁らない性質となっており、基本的には交換する必要はありませんが、まれに眼内レンズがずれてしまった場合などに交換する可能性も少なからずあります。

近くの物がはっきり見えている状態に、遠方にピントが合う眼内レンズを入れると、近くも遠くも見えるようになりますか?

水晶体の代わりに眼内レンズを入れるため、遠方にピントを合わせた場合、お手元用の眼鏡が必要となる場合がほとんどです。

単焦点レンズと三焦点レンズのどちらを選べばいいでしょうか。

単焦点・三焦点眼内レンズには、どちらもメリット・デメリットがありますので、それぞれの特徴を知っておくことも大切です。ご自身のライフスタイルやご希望を伺い、より患者様に合った眼内レンズを選択していきたいと思います。


日帰り白内障手術
宇都宮のとかみ眼科

当院は、白内障手術を日帰りで受けられる眼科です。
「手術」と聞くと、多くの方は「入院しなくてはならない」「入院のために準備しないといけない」といったイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。
白内障手術は、水晶体を眼内レンズに交換する手術です。時間も約10分程度で、費用も保険適応となります。手術の際に使用する麻酔は主に点眼麻酔となりますが、痛みや不安が強い方には笑気麻酔を併用し、痛みの軽減を図りながら手術を行うことも可能です。