白目がぶよぶよと腫れるのは何故?
このページを読まれている方の中には、白目がぶよぶよしてビックリされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
白目がぶよぶよする疾患としては、結膜浮腫や結膜嚢腫・結膜嚢胞、瞼裂斑(けんれつはん)、翼状片などがあります。白目のぶよぶよに気づいた際は、当院へご相談ください。
白目がぶよぶよする疾患とその症状・原因
結膜浮腫
アレルギー反応などによって、結膜に水が溜まってしまう状態です。軽度ですと、白目が若干盛り上がる程度で済みますが、重症化すると白目全体が盛り上がり、瞼が閉じられなくなります。
症状
- 白目が水膨れたように膨らむ
- 白目が盛り上がる
- 眼球が飛び出して見える
原因
主な原因は花粉やダニ、ほこりなどのアレルゲンです。これらに反応することで発症します。
治るまでの期間
大抵は数時間のうちに自然と治りますが、その間は目を触らないようにしましょう。
結膜嚢腫・結膜嚢胞
結膜に水分が溜まって、袋状に膨らむ良性腫瘍です。
症状
嚢腫・嚢胞が小さいと、目立つ自覚症状は現れません。しかし大きくなると、目に違和感が生じます。炎症によって目が充血することもあります。
原因
結膜のリンパ管が詰まることで発症します。原因は未だによく分かっていません。
瞼裂斑(けんれつはん)
角膜の外側の結膜が黄色く変色し、隆起する状態です。鼻側にできやすいのですが、耳側また両側に発症することもあります。
症状
軽度でかつ無症状でしたら、治療を受ける必要はありません。しかし炎症が起こると、目が痛くなったり充血したりします。その場合は治療が必要です。
原因
紫外線やハードコンタクトレンズによる刺激、眼球の乾燥、加齢などによって発症します。
翼状片
結膜の細胞が異常に繁殖して、結膜が目頭から黒目に向かって三角形状に侵入する疾患です。軽度でしたら治療しなくても大丈夫ですが、角膜に大きくかぶさると、乱視や視力低下、眼球運動障害を起こします。視力低下がある場合は手術を行うこともあります。
症状
良性疾患ですので、初期のうちは無症状です。しかし悪化すると、目の充血や違和感などが起こります。
原因
原因は残念ながら解明されていませんが、紫外線や加齢、ウイルス感染が関与しているのではないかと考えられています。特に、屋外で仕事をよくされる方や、スポーツを長期間続けている方、九州に住んでいる方に多い傾向があります。
対処法や治療方法について
対処法
白目に炎症が起こっているケースが多いため、冷たいタオルを使って腫れを引かせましょう。
また、いつもコンタクトレンズを使われている場合は、症状の悪化を防ぐため、眼鏡をかけるようにしましょう。
患部をいじらずに安静にした後、できる限り早めに眼科へ相談しましょう。
治療方法
結膜浮腫は自然と治るケースもありますが、早めに症状を良くするに点眼薬を使うこともあります。
結膜浮腫を予防するには
結膜浮腫の予防策は下記の通りです。
アレルギー性結膜炎の対策を行う
日ごろからアレルギーを起こす物質(アレルゲン)に触れないでおくと、アレルギー性結膜炎を防ぐことができます。花粉症の場合は、花粉対策用の眼鏡やマスクを使ったり、防腐剤が含まれていない点眼薬で目を洗浄したりしましょう。
結膜炎の対策を行う
細菌やウイルスに感染することで発症する疾患ですので、手で目をいじらないようにしましょう。こまめに手洗い・消毒をしたり、タオルの共用を避けたりすることも大切です。
正しい方法でコンタクトレンズを使う
汚れているコンタクトレンズを装着すると、結膜に感染や炎症が起こりやすくなります。また、コンタクトレンズを長時間装用し続けるのも避けてください。正しいケア方法を守り、レンズをきれいに使いましょう。
Q&A
白目がぶよぶよしているのですが、特に日常生活で困っていることはありません。放っておいても大丈夫ですか?
白目がぶよぶよする原因にもよりますが、重症化してまばたきできないほど白目が膨らむこともあります。その状態になると、白目の腫れによってまばたきができなくなったり、膨らんだ部分と瞼がこすれて痛くなったりすることもあります。
花粉症によって目がぶよぶよになることはありますか?
白目がぶよぶよする疾患は「結膜浮腫」と呼ばれ、アレルギーによって発症するケースがほとんどです。花粉やダニ、ハウスダストなどのアレルゲンが目に触れると、白目がむくんでぶよぶよになります。花粉症の方は結膜浮腫になりやすいです。
白目に水ぶくれができているのですが、つぶしても大丈夫ですか?
白目に水ぶくれができると見た目やまばたきに不快感があるので、潰したくなるのも無理はありません。しかし、つぶすと感染する可能性があるので、絶対に触らないでください。原因を調べて治療するために、当院へご相談ください。
白目がぶよぶよしていて、ものすごくかゆいです。
その場合はアレルギー性結膜炎が疑われます。アレルギー性結膜炎になると、目の充血や目やにが出るといった症状が起こります。
白目の水ぶくれが黒目の一部にも広がっています。視力に問題はないのですが、放っておいても大丈夫ですか?
白目の水ぶくれが黒目の一部にも広がっている場合は、翼状片という疾患にかかっている可能性があります。翼状片は、角膜の中心へ近づくと視力低下や角膜乱視を起こします。また、再発を繰り返しやすい疾患でもあるため、手術の時期を慎重に決める必要もあります。症状がありましたら、早めに受診ください。
結膜浮腫と診断されていて、点眼薬を点しているのですが、なかなか良くなりません。手術で早く治すことはできますか?
花粉やダニ、ホコリなどのアレルギー反応として発症している場合は、抗アレルギー点眼薬や抗炎症点眼薬で治します。その場合、手術では治りません。
結膜嚢腫や結膜嚢胞によって白目がぶよぶよしている場合は、手術で治します。