当院で対応している検査

視力・眼圧検査

視力・眼圧検査目の健康を調べるための検査で、ほとんどの眼科で行われています。視力検査は、目がどれくらい見えているかを測る検査で、非常に大切な検査です。
一方、眼圧検査は、目の硬さである眼圧を測る検査です。緑内障をはじめとする目の疾患のリスクを判断するときにも必要とされています。
私たちは両目で見て生活を送っていますが、ピントがきちんと合っているのかを自力で確認することはできません。これらの検査は、気付きにくい目の異常を早期のうちに発見する良い機会にもなります。

Spot® ビジョンスクリーナー

alt弱視の元となる斜視や、近視・遠視・乱視などが調べられます。
1mの距離から検査を受けるので、身体に負担はかかりません。
生後6カ月頃から測定できるので、屈折異常の早期発見に役立ちます。


眼底検査

眼科疾患の診断だけでなく、網膜の血管などの状態をチェックすることもできる検査です。これにより、目以外の疾患の有無を調べることもできます。
緑内障や糖尿病網膜症、黄斑変性症、網膜色素変性症などのような、重篤な視力障害を起こす疾患を早く見つけ、迅速に治療を行うために実施されている検査でもあります。また、糖尿病や高血圧、動脈硬化の原因にもなる、脂質異常症や高尿酸血症などの疾患の発見にも有効とされています。
眼内には硝子体という無色透明な組織で構成されているため、血管の観察が簡単に行えます。
眼底の血管にトラブルが起こっている場合は、眼底以外の血管も同じ影響を受けている可能性があります。
高血圧性眼底や動脈硬化性眼底などがないかを調べるのは、眼球内の健康状態だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを探ることにも繋がります。
なお、眼底検査は散瞳薬を使用する検査です。そのため検査後4~5時間は散瞳薬の影響で眩しさやぼやける症状があるため、お車・自転車の運転ができません。散瞳検査を予定している場合は必ず、公共交通機関や送迎をご利用下さい。

糖尿病網膜症

光干渉断層計(OCT)

alt 網膜の断層像を撮ることができる機械です。造影剤なしで短い時間のうちに、網膜の構造の変化や脈絡膜の循環が調べられるので、確定診断をつけるのに必要な検査です。
撮影する際は「Swept Source」という方法を使い、一度の撮影で網膜・脈絡膜の細かい部分までくっきりと見えるように描写します。さらに当院の機器は、毛細血管の異常や毛細血管瘤を診るのに有効な「OCT Angiography」や、網膜色素上皮細胞内にあるリポフスチンを映し出せる「FAF(眼底自発蛍光)」も搭載されています。


細隙灯顕微鏡検査

細隙灯(さいげきとう)顕微鏡検査とは、眼球(特に前方)を観察する検査です。顎を台に乗せていただいてから、細い光を目に当てて観察します。光の太さ・明るさ・色などを変えたり、色々なレンズを使ったりすることで、細かな検査を実現していきます。
角膜(黒目)や房水は透明ですので、スリット光を使った方がより、眼球の傷や涙の状態などが見えやすくなります。また、眼底(目の奥にある組織)や隅角(房水が通る所)の状態を調べることも可能です。


ハンフリー視野計(自動視野計)

alt 目の中心部の視野を詳しく見るための機械です。視野検査では、あらゆる所から出てきた光を見て、光が見えた時に手元のスイッチを押します。
また、視野検査は、緑内障を早めに見つけたり、進行度を測ったりするのに役立ちます。検査は5~10分ぐらいで終わります。

緑内障


白内障手術の検査・機械

VERION™(ベリオン)

VERION(ベリオン)とは、前嚢切開・IOL固定位置・トーリック(乱視)軸を写し出すことで、手術の正確性を向上させるために使用する術中ガイドシステムです。
白内障手術前検査では、眼の形を詳細に解析し、手術中にはベリオンとデジタルマーカーに従って手術を行います。
当院では手術顕微鏡の画面にトーリック軸(乱視)や切開の位置、眼内レンズの固定位置などを表示することができるVERIONを導入し、レンズを入れる位置を正確に決めています。
目測で行っていた手術より精度の高い白内障手術が可能となりました。

ARGOS®(アルゴス)

alt眼軸長(目の長さ)を正確に測ることができる機械です。眼軸長の距離は、白内障手術中に目の中へ入れる眼内レンズの度数を決める際に、重要な情報になります。眼軸長を含む計測を行い、その結果をもとに白内障手術の計画作成をサポートします。
ARGOSは、術後の屈折精度を高めるために、区分屈折率を用いたセグメント方式で眼軸長を測ることで、高精度なデータを取ることも可能です。これにより、手術後の視力の精度を高めることができます。
ARGOSで測った手術計画データは、手術室のVERIONイメージガイドシステムによって、切開位置や乱視の矯正位置の情報が顕微鏡の画面に映し出されるため、データ入力によるエラーのリスクを低減させ、度数が合わないといったトラブルも低減することが出来ます。

Constellation® Vision System(コンステレーションビジョンシステム)

白内障手術と硝子体手術を同時に行える最新の手術装置です。硝子体手術に必要な眼内レーザーやガス注入、シリコンオイル注入などの機能も搭載されています。
眼科用の手術顕微鏡には、広角観察システムであるResightが搭載されており、眼底をしっかり観察しながら、安全に硝子体手術をすることができます。
当院では、25ゲージ硝子体手術という方法を使っています。25ゲージ硝子体手術は、目に0.4mmぐらいの小さな穴を3か所開けて手術する方法です。手術後の目の違和感や痛みが少なく済むので、安全で低侵襲な硝子体手術が可能となり、患者さんの負担が格段に減りました。

硝子体手術

低濃度笑気ガス麻酔

alt低濃度の笑気と高濃度の酸素を混ぜたものを、鼻につけるチューブを使用し吸入して頂くことで、手術に対する恐怖や不安を和らげる事が期待されます。
低濃度笑気麻酔は、痛みや不安を感じにくくしたり、血圧や心拍数の上昇を防いだりする効果が期待できます。循環・呼吸器系に対する作用は弱めに作られているため、血圧低下や呼吸抑制、意識低下のリスクは非常に少なく、安全な麻酔法と評価されています。